ここちよい私を探して ~乳がんになんか負けない

2014年7月、乳がんと診断されました。 全摘手術して、抗がん剤、放射線を経て、ホルモン療法真っ最中。 そして2016年、ようやく本格的に社会復帰! 楽しいこと、うれしいこと、これからたくさんありますように。

カテゴリ:乳がん治療 > 腕のリハビリ・キズの具合

退院の前日、
キズの上に貼ってあった透明のフィルムを剥がしたあと、
そのキズの上には、細くて小さな絆創膏みたいなテープが何本も貼られていたけど、
何度かお風呂に入るうちに、それもだんだん剥がれてきた。

もういらないかな、とも思うんだけど、
「ムリに剥がさないでね」って言われたしな。
だから、根性のあるヤツはまだくっついてる。

左胸のキズは、そのまま上から見下ろすようにして見るのは、特に何ということもないんだけど、
鏡に映った上半身を正面から見るっていうのは、なかなか出来なかった。

以前までここにあった自分の身体の一部が、そこにないって、やっぱり怖い。

それと…、

まだ手術前に、色々検査をしてもらった病院で、乳がんの冊子の挿絵を見たときの、あの嫌悪感が思い出されて、お風呂に入るときも鏡を見ることは避けていたんだ。
そのときの記事はこちら

けどね、
見ちゃいましたよ。

あの冊子の中で、胸にばってん書かれて、しょんぼり泣いてるあの人。
今の私は、あんな感じなのかなぁ。

もう思い出すのはやめ! しょんぼりなんてしてないよ。

よく見れば、私の胸、左目つぶって
ウインクしてるじゃん!!
絆創膏のまつげもあるよ。ちょっとだけだけど。


退院して、
妹夫婦のところへお世話になりはじめて2日目。

妹たちは、
普段は使っていない部屋をひと部屋、自由に使えるように準備してくれて、
エアコンもあるし、クローゼットもあつらえてくれて、快適。

病院からそのままここへ退院して、入院の荷物もそのまま持ち込んだけど、片付けも簡単に完了。

今日は月曜日なので、
妹たちは朝から仕事へ出かける準備。

私はといえば…、
夕べは、左胸のキズが痛くてあまり眠れず。
起きているときは痛くないんだけど、布団に横になると痛い。

少しは寝てるんだけど、しばらくすると痛くて目が覚めちゃう。
夜中に何度も目覚がめた…。

横向きで寝てみようかと思うけど、そうするともっと痛くて、やっぱり上向き。
お気に入りのハートのクッションも役に立たず。
ぐっすり寝たいなー。頭は寝たがっているんだけどなー。

そういえば、
病院で、再建で入院してたお隣さんだった人が、よく看護師さんにそんなこと言ってたな、って思い出した。
「体を起こしてるときは大丈夫なんだけど、寝るといたいの」って。
これのことだな、きっと。

あさ、6時半ごろにはリビングに起き出して、その後、妹たちを送り出す。
ここには、ポメラニアンのワンちゃんがいるんだけど、一緒に連れてっちゃったから、慣れない家にひとり。
慣れない犬とふたり、は、もっと困ったかもしれないけど…。

慣れないのは家だけじゃなくて、
この家の周りのことも全然知らないから、近所に散歩に出かけることにした。

けど、外は暑いし、涼しいところがいーな、ということで、
マンションの窓から見えるショッピングセンターへ。

行って見たらすごく大きい。
大抵のことは、ここでできちゃうな。
レストラン、ファッション、家電、本、食品、スーパー、ペットショップ、スポーツクラブ、
病院、銀行、郵便局…、あとなんだっけ…。
そうそう、一番広い通路には、トヨタの車がずらーっと並んでる。
けどこれって、どうやってココまで入れてるんだろ。
広い場所だけど、2階だし、屋根あるし…。搬入用のエレベーターが近くにあるのかな。

一番気に入ったのは、オープンスペースのカフェ。
久しぶりに甘いものが食べたくなって、フレンチトーストとハーブティーを注文。
はちみつって、こんなに美味しかったけ。甘いって、しあわせだなー。

そして、再び散策。
おや? ソファーがいっぱい並んでるぞ。
と思ったら、車のシート。レカロシートだ!

どこかに店舗があるのかな?
みんなくつろいでるよ。座っちゃお。いい感じ~~。
大きなガラス窓に面して、ひろーい通路の真ん中で、ゆったり。

そして、超寝不足の私は、
レカロシートに包まれて、そのまま眠りに落ちて行った。


夕べ、主治医のK先生が病室に来て
「明日ドレーン抜きましょう。もうきれいになってるし、それで問題なければ明後日くらいには退院かな」って言ってくれた。

そして、今日の午前中。
先生たちが大勢で回診中に、「今日はドレーン抜きますね~」と。

えっと、確かこの先生、
手術前日にセンチネル生検準備の注射をしてくれた先生だ。
すごい痛くて、うめき声出ちゃった、あの注射。

「はーい、…」
え? いま? 
なんかずいぶんと大勢の先生たちが、ベッドの周りにいるけど…。
ありゃ? 主治医のK先生はどこにいるんだろ…。キョロキョロ。

ベッドに横になって、
みんなとオソロの、パジャマのボタンを外すと、
左右両側からそれぞれ2本、4本の手が伸びてきた。
けど、K先生の手じゃないよ。

まずは、
キズの上を大きく覆うように貼られている、透明の薄いフィルムを剥がす。
イタタタ。肌が引っ張られて痛いよー。

傷口は糸で縫っていないから、
身体の中心付近から左のわきの下の方へ伸びる、1本のくねった線のキズがあるだけ。
もう、だいたいきれいに合わさっていて、その合わさっている谷間を埋めるように黒いものがすーっと細く乗っている。
固まった血。
切ったあとに透明のフィルムを貼り付けて、術後の出血はたったこれだけかー。
なんかおもしろいなー、って思いながら傷を凝視。
あのフィルムどうやって貼り付けたんだろう…。
サロンパス貼るだけでも、よれちゃって失敗するのに。

フィルムを取ったあとは、キズの上に細いテープを貼る。
長さ3cmくらい、幅は4mmくらいのベージュ色のテープを、
左胸を横断しているキズに対してだいたい直角になるように、数センチ間隔で貼り付けていく。

4本の手は、私の目の前でせわしなく手際よく動いている。
「これ、ムリにはがさないでね。自然に取れるまでそのまま貼っておいて」って言われた。
粘着力、つよそーだな。
はがれないでね。テープさん。

そしてドレーン。
アンダーバストの辺りから2本のチューブが伸びてる。
もう、アンダーもトップもないけどさ。

まずは1本目を、しゅるしゅる~っと引き抜く。
痛くもなんともない。
そして2本目。しゅるしゅる~。

あとで、もれてきちゃうかも知れないから、ドレーンの刺さってた穴の上にガーゼを置いて、テープで留める。
おしまい。

作業の途中、大勢の人をかき分けて後ろのほうからやってくるK先生が見えたけど、
もう終わっちゃったよー。

ドレーンが抜けたら、体が動かしやすくなった。
どうやら、あのドレーン、
先生が言うには、神経の近くを通っちゃっていたらしく、じっとしていても左腕と左わき腹が痛ダルかった。

それが、、、
かるーい! 
歩いても変な痛みがないからスタスタ歩けちゃうし、体をまっすぐにできるよ。

テープで貼ったガーゼも汚れてくることもなく、順調順調!

明日は退院だ!


今日は、リハビリの後にリンパマッサージの講習会。

患側の腕は、むくみやすいらしい。
術後すぐにというより、何年か経ってから症状がでてきたりするとか。

だから、ふだんからマッサージすることに慣れておいて、
むくみが出ちゃったときにあわてないように、って。

それに、普段から自分の腕の状態を観察しておくことで、ひどくなる前に対処できるし。
むくみはひどくなると、治療が複雑になって大変なんですって。

それに、
むくんだ肌は傷つきやすくて、引っかいちゃったりすると、そこから細菌が進入して炎症を起こしたりする。
虫刺されも、水虫も(腕に水虫はないと思うけど)その原因になるから要注意! って。
ちょっと怖いな。気をつけなきゃ。
蚊、いるよな。

と、いうことで真剣に実技講習。

巷でよく目にする「リンパマッサージ」とは、ずいぶんと違うなっていうのが第一印象。
ぎゅうぎゅう搾り出すとか、もみ出すとか、全然そんなんじゃない。
慣れないと、難しいかも。

練習! 練習!

でもその前に、リンパについての予備知識。
・リンパ液っていうのは、身体の中の決まった方向へと流れ込む。
・手術でリンパ節を郭清すると、上半身の患側にむくみが出やすくなる。
・身体にはリンパ節がいくつもあって、リンパマッサージの際に主要な働きをするのは、
  右腋窩リンパ節
  左腋窩リンパ節
  右そ径リンパ節(右足の付け根のあたり)
  左そ径リンパ節(左足の付け根のあたり)
・他にも、身体の中心部には太いリンパ管が通っている。


これを踏まえて…。

肌に手のひらを密着させて、静かに肌だけを大きく動かす。

そのときの順番が大切で、
リンパ液の出口になるリンパ節からまず流して、詰まっていた出口が流れたら、
そこへ、上流のリンパ液を流していく。
そこが流れたら、さらにその上流のリンパ液を流して…、の繰り返し。

この、マッサージする順番を間違ったら、なんにも意味がない。
患側が、右か左かによってその順番は左右対称に入れ替わる。

ということで、左腕用のプリントを貰った。
説明の絵入りでわかりやすい。A4で4,5ページ分。
一度には覚えきれないし、こういうのすごい助かる。

どこの病院でもこういう資料はつくっているみたいだけど。


……。
うーん…。

なんだけど、
そもそも、リンパ液って一体なんぞや…。血液と関係がありそうだけど…。

というわけで、サイト検索。
かつて、生物の授業でやったんだろうけど…。

看護roo!
リンパ管の構造と機能
https://www.kango-roo.com/sn/k/view/1844


今日は、リハビリ初日。

午後の開始時間になると、ナースセンターの前に患者さんたちが集まる。
今日は、6,7人くらいかな。
もう退院間近な患者から、私みたいに「今日が初日」って言う人までいろいろ。

さて、
予想はしていたが、さっぱり動かせない。
ワキのリンパ郭清って、こういう事態になるのか…。

まず第一日目は、
腰を前にかがめて、患側の腕をだらーんと下にたらした状態で、手で円を書くようにゆっくりとまわす。
右回り、左回りと、くるんくるんと。

これだけなのに、痛い。
なんてこった。

そういえば、手術前に
「『リンパの郭清』って具体的にはどういうことですか?」って、
主治医の先生に聞いたら
「ワキの下の肉を、ガッ、とつかんで、ガッ、と取るって感じ」って言ってたっけな。

最終目標は、頭の上へ延ばした両手を組んで、手のひらを上に向けてワキを延ばす、っていう背伸び。

背伸びが目標か。
しょうがないね、がんばろ。

それと…、
歩くときも、なんか、猫背なんだよね。
胸のキズがつっぱって、まっすぐにするのはまだ辛い。
まー、これも少しずつ元にもどるでしょう。

普段歩くときは、ドレーンの袋は専用の小さなポシェットにいれて、幼稚園バッグみたいに斜めがけして連れて歩いている。
パジャマは、患者さんのほとんどがレンタル。
てなわけで、患者さんはみんな同じようなイデタチ。

患者さんそれぞれで状態は違うし、もちろん術式も違うし、再建の人もいるけど、
みんなも自分と同じように、病気にショック受けたりしながら、こうしてオソロのパジャマ着てるんだろうな、なんて思う。

同部屋のおとなりさんは、数年前に手術して今回は再建だって言ってたから、術後に抗がん剤やったのかなーと思って聞いてみたら、
「あー、アタシ、抗がん剤も放射線もやらなかったのよ~」って言っていた。ごく初期だったのかな。

それと、手術後の辛さって、何年経っても変わらないみたい。
「以前とおんなじよ~。前とおんなじように、今回も一晩苦しんだ~」って言ってたけど、
そりゃそうか、全身麻酔でメス入れられた後の人間の体の反応なんて、医学が発達したって、そうそう変わるもんじゃないか…。


リハビリも始まって、大した不都合もなく元気に過ごした一日も、そろそろおしまい。
部屋には元気な患者が二人だけ。

夕飯も食べて、看護師さんの検温&見回りも完了。
そして消灯~~。
おやすみなさい。。。zzz...

…。
あれ?? 今、何時だ? 
11時過ぎてるけど、部屋の電気ついてるよ。
元気な患者は、看護師さんに忘れられちゃうのね。この部屋、一番奥だし。

はいはい、電気くらい自分で消せますよ~~。
他にも患者さん沢山いるんだもの。
医療の現場は、夜も忙しいのよね。


↑このページのトップヘ